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データチェーンとその実現

データの利活用には、「正確なデータ」と「必要なデータ」が不可欠です。
それらのデータを繋げていき、データドリブン型マネジメントを実現するのが
「データチェーン」です。

データチェーンとは

こんな課題はありませんか?

データの利活用を促進し、データドリブン型マネジメントを実現したい・・・しかし、データはあるのに使えていない。
根本原因は「正確なデータが収集できていない」、取れるデータだけを集めてしまって「必要なデータが収集できていない」、この2つが挙げられます。

B-EN-Gが提唱するデータチェーン

「正確かつ必要なデータを収集し、蓄積されたデータを適切に管理し、有効に活用できる状態にして運用する」、新たな価値を創出するための一連のデータをめぐるプロセスを、私たちは「データチェーン」と呼んでいます。

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データチェーンを成功させる4つのステップ

STEP1
正確かつ必要なデータの収集は“シンプル”かつ“自動的”に

ERP、MES、IoTなど、さまざまプロセスで発生する多様なデータを収集することが製造業のデータドリブン型マネジメントの第一歩です。従来はつながり難いとされていた製造のデータもIoT技術が進化し、データの収集は容易になりました。また、企業内では各種パッケージの連携機能の発達により、パッケージを組み合わせ、業務面、データ面にて“サプライチェーン”と“エンジニアリングチェーン”の実現を果たそうとしています。しかし、連携技術が発達しても実際は多種多様なフォーマットのデータを管理しなくてはならず、データ連携のための方法論や技術知見は欠かせません。

≪B-EN-Gにできること≫

B-EN-Gは、データ連携のための方法論や技術知見を携え、複雑な“バリューチェーンをつなぐ”ご支援をします。

B-EN-Gのデータ連携基盤構築の強み

STEP2
蓄積したデータは適切に管理する

データ利活用において次に考えるべきことは「いかに使えるように形を整えておくか?」です。収集されたデータをいつでも使えるように貯めておく箱は「データレイク」と呼ばれています。データレイクは、そのままの生データを保存するだけでなく、目的に応じた加工を行い、必要な時に取り出す・送る、言わば演奏の指揮者のような役割を担っています。データレイクは企業の膨大な量のデータを扱うことになるため、データ容量や処理の要求により必要なコンピュータリソースを適切に使用できるクラウドサービスを活用することが前提です。デジタルトランスフォーメーションは一気に実現できるものはなく、ステップ バイ ステップで取り組む必要があります。クラウドサービスをフル活用しながらデータレイクを構築することは投資対効果の面からみても有効と考えます。

≪B-EN-Gにできること≫

B-EN-Gは、数多くのクラウドインテグレーションの実績があり、データレイク構築サービスを提供しています。

解説:データレイクとは?

データレイクは、企業が持つ多種多様なデータを1か所に集約し、これを消さずに維持します。これにより、各システムがデータをコピーしたり変形したりしても、データレイクを参照すれば正しいデータがあり、保証されます。ERPなどの業務系データをIT系データレイク、装置や設備などIoTを経由して収集されるデータをOT系データレイクと区別する場合もあります。

データレイクの全体像

  • データレイクの中心的な機能はデータの保存です。特に長期的なデータを保存し蓄積できるよう、耐久性・可用性・スケーラビリティを考慮した構成を設計し実装します。
  • ストリームデータの処理を行うことも想定される場合、スピード層でリアルタイムにデータを配信しながら、そのデータを蓄積していく仕組みを設計し実装します。

Microsoft Azureを利用したデータレイク例

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STEP3
データを有効に活用できる状態にして運用する

データの利活用では「どのようにデータを分析するのか?」が最終的な成果になります。そのためにはデータサイエンスとビジネスプロセスを熟知した2つの専門性が必要です。必要なデータソースを定義し、データを抽出・統合していくプロセスを経て、適切なデータ分析を行うことで新たな気付きや洞察を得ることができます。

≪B-EN-Gにできること≫

B-EN-Gは、さまざまな専門知識を持ったメンバーがデータを分析することで、洞察を導き、それをお客様のマネジメントに活かすためのサポートを行います。またSAS社の提供するツールを活用し、下記のようなデータ分析サービスを提供しています。

データ分析サービスの具体例

対応部署 課題 課題内容 アナリティクスを利用した解決方法
保全 チョコ停 10分以下の軽微な設備停止。発生頻度は高い。 設備・ラインの運転状況・停止理由・措置を可視化する。ラインによっては画像・音声・振動情報を解析し停止を予兆する。QCストーリーにそった可視化・分析・進捗管理。
ドカ停 設備故障による設備またはライン・プラントの停止。頻度は低いが損害が甚大。 設備・運転/プロセスデータを連結して故障パターンをモデル化し、リアルタイムでモニタリング・アラーティングする。故障履歴が少ない場合は教師なし学習で定常モデルを作成する。
製造 形式知化 オペレータのスキル・経験に基づく運転により、稼働率・品質が安定しない。 製造・運転/プロセスデータを連結してオペレータごとのプロセス値・品質値などを見える化し、高効率な運転パターンを探る。
プロセス
最適化
原料・設備・人などの影響によりプロセスが安定しない。 製造・設備・品質・運転/プロセスデータを連結し、プロセスが変動するパターンをモデル化し、リアルタイムでモニタリング・アラーティングする。最終的には、HIS・DCS・APCに連携し、自動制御をサポートする。
品質 品質管理強化 ISO/JISに基づく品質管理は行っているが、プロセスデータを活用し、より深い洞察を得たい。 品質・運転/プロセスデータを連結して見える化し、プロセス値による品質の傾向を探る。
品質予測 先の工程で製造される中間体・製品の品質を予測して状況に応じた対策を打ち、損失を抑えたい。 製造・品質・運転/プロセスデータを連結し、品質を決定付ける変数の値をリアルタイムでモニタリング・アラーティングする。HIS・DCSに連携し、最適制御をサポートする。
生産 原価最適化 個別製品に原価費目を適切に割振り(廃部)できず金のかかる要因がわからない。そのため正しい原価低減アクションが設定できない。 原価集計に品目/市場/生産設備人員の階層を設け、複数のシナリオで費目ごとに配賦ロジックを組む。予算と実績でシナリオ別原価計算をし、金のかかる生産手段の代替・手段変更を検討していく。
需要予測 生産計画の根拠が不透明なため、余剰・過少生産になる場合がある。 過去の実績・外的要因・季節性・イベントなどから将来の需要(生産すべき量)を予測する。
共通 ソフト
センサー
物理的・経済的に設置不能ではあるが、分析において有効な工程値を求めたい。 ソフトセンサーを設置したい前後のプロセス値から、予め用意された計算式に基づき、リアルタイムに値を求める。プロセス値をモニタリングし、計算式の見直しを行う。
HSE 工場敷地内の人身・車両事故防止、ヒヤリハットの削減。排出規制内での最適運転。 ヒヤリハット情報・勤務データ・トレーニングデータ・車両センサーデータから事故につながるパターンを探索する。設備性能・プロセスデータから排出規制内での最適運転値を探索する。

出所:SAS institute Japan

さらに重要なのは、データ分析の結果を改善や他の価値創出プロセスにつなげてくことです。イレギュラーやエラーに対し、そのパターンを事前定義し、データ分析により改善プロセスのパターンを形式化することで、スピーディに臨機応変に対応できるようになります。具体的な例としては、下記に示すように、ロジックを解釈しやすい特徴を持つルールベースの機械学習などの仕組みを適用し、異常に対するプロセスを蓄積することで現場の暗黙知を形式知化します。企業活動が、省人化や自動化に加え、リモート管理などに移行していく中、データ利活用は益々重要になってきます。

データから改善・価値創出プロセスを形式化

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≪B-EN-Gにできること≫

B-EN-Gは、多くのITシステム導入支援を通じ、業務の課題解決力を培ってきました。データから読み解いた結果からプロセス改善ポイントを導き、ITシステムの改良点の提案など、エンドツーエンドでの支援が可能です。

STEP4
データ管理は責任を持った組織の存在が重要

「データマネジメント」とは、企業がビジネスの目的達成のためにデータを効果的に利活用できる状態を準備し、それを維持・向上する組織的で継続的な取り組みです。企業内で統一したデータ利活用方針を定め、方針通り運用されているかの確認、具体的には、正しく一貫性のあるデータをタイムリーにかつセキュリティを保ってユーザに提供すること(データガバナンス)が求められます。
これは、データを活用した企業の価値創造プロセスである “データチェーン” のまさに基礎、土台を成すものと言えます。データドリブン型マネジメント実現には、データマネジメントの責任遂行組織が重要な役割を担っています。

≪B-EN-Gにできること≫

B-EN-Gは下記の示す支援メニューにて「データマネジメント推進のコンサルティング」及び「データマネジメントツールの導入支援」を提供しています。

B-EN-Gのデータマネジメントサービス

データチェーンを実現するためのアプローチ
データ利活用をお考えのお客様へB-EN-Gが提供するサービス

データチェーンに取り組み、データドリブン型マネジメントを実現するには多くの課題を解決していく必要があります。B-EN-Gは、お客様のデータの利活用を促進する環境を整えるために、企画から運用までワンストップで支援します。お客様の目指すべき姿に寄り添い、先を見据えたシステム構築やデータ利活用を促進するための運用改善をお手伝いします。

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①企画へのアプローチ

データ利活用の問題点と課題を整理し、その目的を定義します。テーマは複数の選択肢を準備しておき、アジャイル的に推進していきます。特にデータの保管、所掌、所有などの管理面の課題はお客様の部門間の調整が必要です。B-EN-Gは、お客様へのコンサルティングを実施しながらゴールへの理解徹底を推進します。データ利活用の目的を設定するには、現時点でどの段階にあるのかを整理することから始めます。多くの場合は「見える化」から始め、段階的に利活用の価値を高めていきます。下記は企画段階での典型的な進め方です。業務の目的を的確に捉え、必要なデータについてコンサルティングいたします。また、データ解析の結果をお客様任せにせず、業務プロセスの改善につなげるまでご支援いたします。

アセスメント・データ精査の流れ

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②構築の推進

データ利活用のためには、これまで組織毎・システム毎に個別管理されてきた貴重な情報資産を全社・グループで共有していく必要があります。散在、分散などの課題を一気に解決し、利活用することは困難を極めます。まずは小規模で開始し、段階的に拡張していくアプロ―チが有効です。B-EN-Gは、デジタルトランスフォーメーションのターゲットに応じ柔軟に変化、拡張できる基盤「データマネジメントプラットフォーム」の構築支援をいたします。

データマネジメントプラットフォームの導入ステップ

  STEP1
気づきのための基盤
STEP2
カイゼンのための基盤
STEP3
イノベーションのための基盤
ねらい

業務・ビジネス課題の見える化

業務・ビジネス課題の改善

イノベーション・事業の高度化

対象データ

すでにあるデータ

必要なデータの新規収集

活用データ・外部データ

データへのアプローチ

複数システムのデータの統合

データの標準化ルール作成

データ品質向上

メタデータの管理

データガバナンス体制の構築

継続的な改善活動

活用データの再利用・相互利用

データガバナンスの成熟化

ユーザへのアプローチ

データ活用方法の普及・啓蒙

BIツールやデータ活用の定着

データカタログ提供

データ活用のリテラシーの高度化

ユーザ主体のデータ活用

活用方法

レポーティング

分析・AI

高度な分析・AI

③運用の定着

データマネジメントプラットフォームの整備と共に進めていく必要があるのが、データ利活用の「運用の定着」です。データ利活用を一過性のものにするのでなく、組織と人に浸透させていくことが企業の価値創造には必要です。また、データ利活用の範囲を広げていくことで経営課題解決を加速することができます。データチェーンによりデータドリブン型マネジメント手法を定着させ、変化や変動に強い企業に変革していくことが求められています。B-EN-Gは、お客様のデータドリブン型マネジメント、及びデジタルトランスフォーメーションの実現のため、データ利活用による課題解決の効果の検証を支援し、データの拡張に適するプラットフォーム整備を支援いたします。

データを中心としたマネジメントサイクル

  • 勘や経験ではなく、データを元にした現状を認識することで、適切かつ効果的な改善施策を立てられる。
  • 狙いとしている効果を検証し、自社組織に適切な改善案にブラッシュアップすることができる。
  • デジタル化に見合う最適な業務プロセスへ変更していくことで、変革組織が醸成される。

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データチェーンサービス紹介資料

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データチェーンを実現する
B-EN-Gのデータマネジメントサービス 

本資料では、データチェーンを実現し、データ利活用を促進するためのB-EN-Gのサービスを記載しています。データの利活用の実現の仕組みを模索、検討されている方に御参考にしていただけます。


データチェーンに関する問い合わせはこちら

内容

  • データ利活用の課題
  • データマネジメントプラットフォームに必要な「D・A・R・T・S」
  • 製造業のデータマネジメントプラットフォームの例
  • データマネジメントプラットフォーム実装の進め方
  • 企画へのアプローチ~構築の推進~運用の定着
  • 参考:B-EN-Gの取り扱い製品・構築経験について

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